【ターゲット(Windows系)】セットアップ 複数エージェントの設置手順

監視対象データベースに複数のMaxGaugeエージェントを設置する手順を説明します。

事前作業

Oracleバージョンの確認

該当InstanceのOracle Versionに対する情報を確認する方法は次のとおりです。

コマンドプロンプトからSQL*PLUSを実行して確認します。 SQL*PLUSで接続するデータベースは、環境変数 ORACLE_SID で指定します。

[cmd] set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
[cmd] sqlplus / as sysdba

SQL> select banner from v$version ;

BANNER
---------------------------------------------------------------------------------
Oracle Database 12c Enterprise Edition Release 12.1.0.1.0 - 64bit Production
PL/SQL Release 12.1.0.1.0 - Production
CORE    12.1.0.1.0      Production
TNS for Linux: Version 12.1.0.1.0 - Production
NLSRTL Version 12.1.0.1.0 - Production

対象インスタンスの確認

対象インスタンスを確認します(下記例は「ORCL12C1」)。

コマンドプロンプトからSQL*PLUSを実行して確認します。 SQL*PLUSで接続するデータベースは、環境変数 ORACLE_SID で指定します。

[cmd] set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
[cmd] sqlplus / as sysdba

SQL> select name from v$database ;

NAME
---------
ORCL12C1

表領域(DB専用ユーザー作成用)の確認

MaxGaugeのDB専用ユーザー作成時に入力するデフォルト表領域と一時表領域を事前に確認します。

コマンドプロンプトからSQL*PLUSを実行して確認します。 SQL*PLUSで接続するデータベースは、環境変数 ORACLE_SID で指定します。。

[cmd] set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
[cmd] sqlplus / as sysdba

SQL> select tablespace_name from dba_tablespaces order by 1;

未使用ネットワークポートの確認

RTSサービスは、標準で5080ポートでリッスンします。複数エージェントを設置する場合RTSのポート番号が重複しないポート番号を指定する必要があります。 使用するRTSポートが他のプロセスで使用されていないか確認します。

コマンドプロンプトから netstat コマンドを実行して確認します。

[cmd] netstat -an | find "<使用するポート番号>"
../_images/win_mxg_port_m.png

データベースのパラメータ確認

MaxGaugeのエージェントの設定に必要なデータベースのパラメータを確認します。

対象パラメータ

db_name

コマンドプロンプトからSQL*PLUSを実行して確認します。 SQL*PLUSで接続するデータベースは、環境変数 ORACLE_SID で指定します。

[cmd] set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
[cmd] sqlplus / as sysdba

SQL> show parameter db_name

注釈

表示された db_name は、MaxGaugeエージェントの設定で使用しますのでメモしてください。

MaxGaugeで使用するデータベース・ユーザを作成します

監視対象のデータベースにMaxGauge用のユーザを作成します。

注釈

監視対象データベースに作成するMaxGaugeユーザは、データ(表など)を所有しませんので表領域を使用することはありません。

コマンドプロンプトからSQL*PLUSを実行して作成します。 SQL*PLUSで接続するデータベースは、環境変数 ORACLE_SID で指定します。。

  1. 接続するデータベースのORACLE_SIDを明示的に指定してデータベースに接続します。接続後、対象データベースに接続していることを確認します。

    set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
    sqlplus / as sysdba
    
    SQL> select name from v$database ;
    
  2. ユーザを作成します

    CREATE USER <DBユーザ名> IDENTIFIED BY "<パスワード>"
    DEFAULT TABLESPACE <デフォルト表領域>
    TEMPORARY TABLESPACE <デフォルト一時表領域>;
    

    作成例) ユーザ名: maxgauge、 デフォルト表領域: USERS、 デフォルト一時表領域: TEMP

    CREATE USER maxgauge IDENTIFIED BY "password"
    DEFAULT TABLESPACE USERS
    TEMPORARY TABLESPACE TEMP;
    

    注釈

    マルチテナント環境では、 共通ユーザ( C##MAXGAUGE )をCDBに作成してください

    作成例)

    CREATE USER C##MAXGAUGE IDENTIFIED BY "password"
    DEFAULT TABLESPACE USERS
    TEMPORARY TABLESPACE TEMP;
    
  3. 作成したユーザに必要な権限を付与します。

    GRANT RESOURCE TO maxgauge;
    GRANT CREATE SESSION TO maxgauge;
    GRANT SELECT_CATALOG_ROLE TO maxgauge;
    GRANT SELECT ANY TABLE TO maxgauge;
    GRANT CREATE ANY PROCEDURE TO maxgauge;
    GRANT EXECUTE ON SYS.DBMS_SESSION TO maxgauge;
    GRANT EXECUTE ON SYS.DBMS_SYSTEM TO maxgauge;
    GRANT EXECUTE ON SYS.DBMS_LOCK TO maxgauge;
    GRANT ALTER SESSION TO maxgauge;
    GRANT ALTER SYSTEM TO maxgauge;
    GRANT SELECT ANY DICTIONARY TO maxgauge;
    

    マルチテナント環境では、共通ユーザ権限 を追加します

  4. MaxGaugeの動作に必要なビューを作成します。。

    create or replace view xm$ksppi as select * from x$ksppi;
    create or replace view xm$ksppsv as select * from x$ksppsv;
    create or replace view xm$kglpn as select * from x$kglpn;
    create or replace view xm$ktfbfe as select * from x$ktfbfe;
    create or replace view xm$ktfbue as select * from x$ktfbue;
    

インストール

実行ファイルを起動し、エージェントのインストールを行います。

  • 実行ファイルを「管理者として実行」で実行します

    ../_images/win_install_01.png
  • 「同意する」をチェック後、「次へ」をクリックします。

    ../_images/win_install_02.png
  • 他のMaxGaugeエージェントのインストール先パスと重複しないパスを指定後、「次へ」をクリックします。

    ../_images/win_install_03_m.png
  • 対象のOracleバージョン(左例は「12.1.0.2 numa」環境)を指定後、「次へ」をクリックします。

    ../_images/win_install_04.png

    注釈

    MaxGaugeが対応するOracleのバージョン詳細は下記を参照してください。
  • プログラムグループ名(「MaxGauge」推奨)を指定後、「次へ」をクリックします。

    ../_images/win_install_05_m.png
  • 「Create a desktop icon」のチェックボックスをOFFにして、「次へ」をクリックします。

    ../_images/win_install_06_m.png
  • インストールオプションを確認後、「次へ」をクリックします。

    ../_images/win_install_07_m.png
  • 「Run MaxGauge Server Configuration」チェック後、「完了」をクリックします。

    ../_images/win_install_08.png

環境設定、エージェント起動

エージェントを起動するための環境設定を行います。

  • 起動画面でインストール先が「MXG_HOME」として設定されていることを確認します

    ../_images/win_set_01_m.png
  • 「Conf name」へ対象インスタンス名を記載後、「Set conf」をクリックします。

    ../_images/win_set_02_m.png
  • 『「Common」タブを選択⇒リストから「ipc_key」パラメータを選択⇒下段で対象データベース名(※)を(左例は「ORADB1」)を記載⇒「Add/Set」クリック⇒「Apply」クリック』します。

    (※)show parameter db_name;で確認した値を入力します。

    ../_images/win_set_03_m.png
  • 『「Rts」タブを選択⇒リストから「wr_host」パラメータを選択⇒下段でMaxGaugeサーバーのIPアドレスを記載⇒「Add/Set」クリック⇒「Apply」クリック』します。

    ../_images/win_set_04_m.png
  • 【オプション】バックグラウンドセッション情報を保存する場合のみ、本設定を行います。本設定により保存対象のログデータ量が増加します。

    『「Rts」タブを選択⇒リストから「dg_background_include」パラメータを選択⇒下段で「1」を記載⇒「Add/Set」クリック⇒「Apply」クリック』します。
    ../_images/win_set_05_m.png
  • list.conf ファイルの作成

    1. コマンドプロンプトからMaxGaugeエージェントをインストールしたフォルダ配下にある \util\db_setup に移動します。

      set MXG_HOME=<インストール先フォルダを指定>
      cd %MXG_HOME%\util\db_setup
      

      注釈

      インストール先パスが C:\EXEM\MFO5.3.J5\ORADB1 の例

      set MXG_HOME=C:\EXEM\MFO5.3.J5\ORADB1
      cd %MXG_HOME%\util\db_setup
      
    2. \util\db_setup 配下にある listconf.sql を実行します

      set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
      sqlplus / as sysdba
      
      # 接続先データベースを確認
      SQL> select name from v$database ;
      
      # SQLファイルを実行、カレントフォルダに list.conf ファイルが作成されます
      SQL> @listconf.sql
      

      注釈

      実行時に「SP2-0584: EXIT変数"; --window exit cmd terminal"が非数値でした。」のメッセージが表示されることがありますが、セットアップには影響の無いメッセージになります。

      ../_images/win_set_02_05_m.png
    3. listconf.sql を実行して作成された list.conf ファイルを移動します

      move list.conf %MXG_HOME%\conf\<Conf name>\
      

      注釈

      <Conf name> は、①「Conf name」で指定した名前になります。

      ../_images/win_set_02_m.png
  • env ファイルの作成

    1. コマンドプロンプトからMaxGaugeエージェントをインストールしたフォルダ配下にある \util\db_setup に移動します。

      set MXG_HOME=<インストール先フォルダを指定>
      cd %MXG_HOME%\util\db_setup
      

      注釈

      インストール先パスが C:\EXEM\MFO5.3.J5\ORADB1 の例

      set MXG_HOME=C:\EXEM\MFO5.3.J5\ORADB1
      cd %MXG_HOME%\util\db_setup
      
    2. \util\db_setup 配下にある mkenv.exe を実行します。 <SYSのパスワード> は、設置対象データベースのSYSユーザのパスワードを指定します。(OS認証が可能な環境ではSYSユーザのパスワードの指定は不要です)

      set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
      mkenv.exe sys <SYSのパスワード>
      
      # カレントのフォルダに env ファイルが作成されます
      
    3. 作成された env ファイルを移動します

      move env %MXG_HOME%\conf\<Conf name>\
      
  • ストアドプロシージャの追加(expkg.plb)

    監視対象のデータベースに作成した、MaxGauge用のユーザに監視用のプロシージャを作成します。

    1. コマンドプロンプトからMaxGaugeエージェントをインストールしたフォルダ配下にある \util\db_setup に移動します。

      set MXG_HOME=<インストール先フォルダを指定>
      cd %MXG_HOME%\util\db_setup
      

      注釈

      インストール先パスが C:\EXEM\MFO5.3.J5\ORADB1 の例

      set MXG_HOME=C:\EXEM\MFO5.3.J5\ORADB1
      cd %MXG_HOME%\util\db_setup
      
    2. \util\db_setup 配下にある expkg.plb を作成したDBユーザで実行します

      set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
      sqlplus <ユーザ名>/<パスワード>
      
      # 接続先データベースを確認
      SQL> select name from v$database ;
      
      # expkg.plb を実行します
      SQL> @expkg.plb
      
      # ログアウトします
      SQL > quit
      

      注釈

      データベースユーザ maxgauge ユーザで実行する例

      set ORACLE_SID=<設置対象のSID名>
      sqlplus maxgauge/<パスワード>
      
      # 接続先データベースを確認
      SQL> select name from v$database ;
      
      # expkg.plb を実行します
      SQL> @expkg.plb
      
      # ログアウトします
      SQL > quit
      
  • 「インストール先¥bin」配下へ、ライセンスファイルを格納します。

    下記例は「C:EXEMMFO5ORADB1bin」

    ../_images/win_set_13_m.png
  • 「インストール先¥conf¥ConfName¥log.conf」で、RTSエージェントの稼働ログの出力設定をします。

    下記例は「C:¥EXEM¥MFO5.3.J5¥conf¥ORADB1¥log.conf」

    ../_images/win_set_14_m.png

    RTSログの出力先(デフォルト:インストール先¥log¥maxgauge配下)とRTSログファイル名(デフォルト:{CONF_NAME}_rts.log)を設定します。

    ../_images/win_set_15.png

    下記例は「C:¥EXEM¥MFO5.3.J5¥ORADB1¥log¥maxgauge」配下に、「ORADB1_rts.log」を出力する設定

    *.!debug "C:\\EXEM\\MFO5.3.J5\\ORADB1\\log\\maxgauge\\ORADB1_rts_rts.log", 10MB * 1 ~ "C:\\EXEM\\MFO5.3.J5\\log\\maxgauge\\ORADB1_rts_rts.#2s.log.bak"
    

    注釈

    パスで指定する \ は、 \\ 2重バックスラッシュ(¥マーク)を指定します

  • 『「Conf name」タブを選択⇒「Service」欄の全サービス(RTS、SNDF、OBSD)を「Register」クリックします。

    ../_images/win_authority_01_m.png

    「Register」クリックして正常にサービスに登録されると「Not registerde」から「Registered」に表示が変更されます

    注釈

    (※)RTSサービスが登録されない場合、Windowsイベントログを確認します。
    「MSVCR100.dll/VCRUNTIME100.dllがないため、プログラムが開始できません」イベントエラーが発生している場合、RTSサービス起動に必要なOS側のライブラリ「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」のインストールが必要です。
    Microsoft社の下記サイト「https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=26999」からダウンロードしたファイル「vcredist.exe」を実行してインストール後、RTSサービスの「Register」をクリックして、サービス登録をします。

    「MSVCR140.dll/VCRUNTIME140.dllがないため、プログラムが開始できません」イベントエラーが発生している場合、RTSサービス起動に必要なOS側のライブラリ「Microsoft Visual C++ 2017 再頒布可能パッケージ」のインストールが必要です。
    Microsoft社の下記サイト「https://support.microsoft.com/ja-jp/help/2977003/the-latest-supported-visual-c-downloads」からダウンロードしたファイル「vcredist.exe」を実行してインストール後、RTSサービスの「Register」をクリックして、サービス登録をします。

    注釈

    (※)OBSDサービスが登録されない場合、Windowsイベントログを確認します。
    「Side By Side」イベントエラーが発生している場合、OBSDサービス起動に必要なOS側のライブラリ「Microsoft Visual C++ 2005 再頒布可能パッケージ」のインストールが必要です。
    Microsoft社の下記サイト「https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=26347」からダウンロードしたファイル「vcredist.exe」を実行してインストール後、OBSDサービスの「Register」をクリックして、サービス登録をします。
  • 「サービス」メニューより、全MaxGaugeエージェント(RTS、SNDF、OBSD)がサービス登録されていることを確認します。

    ../_images/win_authority_02_m.png

    注釈

    Windowsの場合、MaxGaugeのエージェントはWidnowsサービスとして登録されますので、Windowsサービスの自動起動の設定が可能です。
    ただし、OS再起動時に自動起動する場合、監視対象DBよりも先に起動することがあり、監視対象インスタンスのメモリ(SGA)が参照できないエラーログが出力される場合があります。
    手動起動を推奨しますが、お客様の判断により、自動起動の設定も可能です。
    • 全MaxGaugeサービス(RTS、SNDF、OBSD)のプロパティより「スタートアップの種類=自動」へ変更後、サービスを開始します。

      ../_images/win_authority_03.png